Mar.24.2025

【施工場所】 | 白井市神々廻 |
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【接道方向】 | 南 |
【物件概要】 | 古くからの普遍的な民家の持つ、情緒があり風土に根差した建物を、現代の技術で以てコストや生活様式などに、折り合いをつけながら表現する事を目標としました。 |
【建築面積・延べ面積】 | 73.77㎡・87.35㎡ |
古い町並みやその建物が点在する田園風景に人々が足を運ぶのはそこに人を惹きつける風景があるからであって、多くの人がその価値観を共有出来ているという事でもあります。 それらは一個の優れた建築家による作品ではなく、その土地で連綿と受け継がれ発展させてきた先人の知恵の集合であるからこそ、その歴史の流れに身を置く我々も感じるものがあるのだと思います。 ただしかし新築による土着的建物が今となっては希少なのは寂しいかぎりです。
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軒の出を1200と深くする事で立派な印象を持たせつつ、細部意匠である開口部の格子の連なりにより意匠性を高めています。 外壁は耐久性と味わいに富む「そとん壁」で色はW-129です。施工は船橋にある尾形工業さんに依ります。
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現代的な生活様式と雰囲気を外観とちぐはぐにならない程度に落とし込みました。 コスト的に真壁、左官壁が難しかった由もあります。
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町屋格子は台風による物の飛来や防犯上の役割も果たしつつ、日光を部屋に取り込める利点があり、常時閉めっぱなしでも良いです。
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垂れ壁と落とし掛けにより簡易的な床を表現、これを吊り床(つりどこ)と呼びます。 木彫りの熊の下の箱は、既製品の畳収納で床畳に見立てています。
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ウッドワンの建具やオープン階段は、和風モダンな内装にも合い、メーカーなので精度や性能もよく、造作よりも安価で無垢の表現が出来ます。 一階は巾木や無目枠、笠木もウッドワンによる構成です。
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杉の大黒柱と桧のフロアーは倉庫で眠っていたものを使用しました。 寝かしてあった分クセは出し切っていたと思いますが、その分寸法に狂いも生じていて大分大工さんには苦労をかけました。ゴメンネ
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モダンなおしゃれさを求める場合、畳縁を敬遠する傾向がありますが矢羽根模様は素敵です。 畳表はダイケンの銀白100Aの若草色で、自然な色味なので選びました。
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格子は佐原にある文化財も手掛ける職人でもある、高木工務店さんと郡建具店さんに作成してもらいました。 開口部は意匠で最も重要だと思いますが、既製品では表現できない現代です。
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民家において棟飾りがないと、髷のないちょんまげみたいなもので格好がつかないです。 脚立を敷地内電柱に立て掛けて上から撮りました。脚立が折れるかと思った。